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せいよく

更新日:2023/12/01

このフレーズだけを耳にすると、
「ドキッ!」となりませんかね。
恥ずかしながら、私はなります。
セクシーな連想を誘発しますもん。
 
通常の変換では、性欲 or 制欲。
その2つしかまず表示されません。
確かに、口にしにくい言葉です。
けど、漢字での表記は「正欲」。
今回は映画について触れてみます。
(以下若干のネタバレを含みます)
 
 
 
「普通」ってナニ?
 
この作品のテーマであり、我々も
日常的に問われることが多い命題。
 
多様性を声高に叫ぶ人は目立つし、
マイノリティーのために多数派が
持つ価値観を否定され、かえって
社会に混乱を招いているのですが、
なかなか反論することが出来ない。
「差別主義者」というレッテルを
貼られることへの躊躇いからです。
 
物語は複数人の日常を辿りながら、
それぞれが緩やかに交錯し合う的
形式で進みます。「普通でない」
何かが其々登場人物の持つ共通点。
毎日を楽しく過ごす「リア充」は
チラホラ現れるものの、彼らとは
距離を置く点でも類似しています。
 
イ〇ンモールの家具売り場で働く
派遣社員の女。いつも一人でいて
付き合い下手(これがガッキー)。

両親を事故で失ってもそれに安堵
するぐらい自身を卑下している男。
そのくせガッキーとは同棲に至る。

有名私大生で肉体派のダンサーは
準ミスターにも輝く細マッチョで
翳りある表情が魅力のモテ男くん。

そして、1人息子の不登校に悩み、
「普通」であろうとする頑なな
検察官(ゴロー)。←実はキーマン。
 
ほかにも色々とクセのある人物が
登場しますけど、本人の悩みなど
ちっぽけに思うくらい、劇中では
キラキラと輝いています。多分、
現実世界の中で本当に鬱屈とした
日常を過ごしている非リア充たちは
全然こんなものじゃないでしょーよ。
 
・勉強が出来ない。
・仕事に就けない。
・実家を出られない。
・お相手がいない。
 
まるで作者が嘲笑っているかのよう。
正直、共感しにくいところですな。
 
挙げ句に、登場人物たちは何故か
「水」に対する異常な執着があり、
鑑賞者の没入感をさらに遠ざける。
作品のビジュアル要素を優先したか?
 
金子みすゞも何気に引いてますが、
「あってはならない感情なんて、
 この世にない」が真実ならば、
「水」を「尿」に変えられるのか?
それでも物語として成立するのか?
と天邪鬼な私などは思うのですよ。
 
けれど、本作では多様性礼賛の
胡散臭さを「本当は全然違うんだ」
的に否定する。サヨクたち聞いてる?
 
 
 
なんか、うまく説明出来ないけど
そこはスッキリする部分でした。
 
多様性の名の元に、従来の伝統的
価値観を破壊したり、良からぬ
分断を持ち込む輩こそ観るべし!
 
先月の上旬に封切られたので、
まもなく1ケ月。私が観賞した
映画館では夜の上映だったせいか
観客はまさかの私オンリーでした。
いい作品なのに、なんと勿体ない。
 
便利な世の中となり、ご自宅でも
ネット経由でスグに(特に邦画は)
視聴できるようになってますが、
 
「観る前の自分には戻れない」
 
というキャッチコピーの本作品。
真の多様性とは本当に奥深いし、
タイトルは「生欲」が正解かもね。
 
大画面より小シアターこそ最適解。
是非、劇場で体験されてみては?

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